石英ロッド・チューブの延伸技術

石英の延伸は、2000℃から2300℃の高温が必要なため、熱源として酸水素火炎を使う方法かカーボン電気炉を使う方法が採用されています。

私は、企業に在籍中に光ファイバの線引炉の開発、脱水ガラス化炉の開発と火炎・電気炉延伸炉の開発などの加熱炉の開発を行いました。

火炎延伸の開発では、高精度な外径(±50μm)制御を実現しました。また電気炉延伸では火炎延伸とまでは行きませんが比較的高精度の外径制御が行える装置を独自開発しました。

電気炉延伸の難しさは、①メニスカスが安定するまでに時間がかかること(母材のロスも大きい)、②引取り速度に対する延伸径の応答が遅く高精度な外径が得ることが難しいことです。外径精度が±0.1以下の高精度な外径を得るためには、予測制御の導入が必須です。

また、母材先端形状や延伸を開始する母材の位置によって延伸外径が安定するまでのロス量や時間が大きく影響を受けます。

このような影響を定量的に把握するためにシミュレーションを行い延伸パラメータの影響度の特定と、延伸条件の適正化の知見を得ました。

今までは、エンジニアのセンスと経験から得られた経験則で条件を決めてきましたが、今回は開発したシミュレーションで各パラメータの傾向が把握できました。

 

以下の項目の改善を図りたいと考えている方がいましたらご相談ください。

(1)延伸外径の精度向上

(2)立上げロスの削減

(3)延伸工程の自動化(支持棒自動接続)

(4)延伸炉の更新・大型化・高機能化

(5)延伸ロッド、管の表面品質の向上

 

以上